遺伝で太るって本当?日本人の3人に1人が肥満遺伝子を持っている!?

どんなにダイエットを頑張っても思うように痩せないと、「自分は痩せにくい体質なのでは…?」と、自分の体質に疑問を持ちませんか?親のどちらかが太っているなら、痩せにくい体質は遺伝だと考えつく人がいると思います。
では、本当に遺伝で「太りやすい体質」や「痩せにくい体質」になる可能性は、あるのでしょうか?
今回は、肥満が遺伝するのかどうか、遺伝するのであればどのようにして対応するべきなのかを見てみましょう。

受け継がれる肥満と肥満遺伝子

日本人の3~4人に1人は肥満遺伝子の持ち主?

実は、肥満は遺伝することは科学的にすでに明らかにされています。肥満に関連する遺伝子は、現在50を超えるほど存在しています。特に太る体質へ影響がある肥満遺伝子は、主に、β2遺伝子とβ3遺伝子、UCPと呼ばれる3つの遺伝子です。
日本人の3~4人に1人の確率で生まれながらにこれらの遺伝子を持ち、遺伝子の有無によって基礎代謝は10%ほど違ってきます。
それでは、両親から受け継ぐ肥満の確率は一体どのくらいなのでしょうか?

両親が肥満の場合 80%
父親が肥満の場合 40%
母親が肥満の場合 60%
両親が肥満でない場合 10%

上記の表で分かる通り、両親が肥満なら肥満になりやすく、両親が肥満でなくても、肥満になる可能性があります。
やはり遺伝から痩せにくい体を受け継いでしまうと考えたくなりますが、あくまで「痩せにくい」だけであって、決して「痩せない」わけではありません。

肥満の原因は肥満遺伝子だけではない

肥満遺伝子は、日本人の3~4人に1人は持っているとお話しましたが、周りを見渡すと肥満の人はそう多くはないと思いませんか?
厚生労働省によると、日本人の肥満の割合は、男性で28.6%、女性で20.3%と発表されています。つまり、肥満遺伝子を持っていても必ずしも肥満になるわけではありません。痩せにくい体質の原因は、「遺伝」であるとは言い切れないのです。

それでも肥満遺伝子の発動が怖い方へ


痩せにくく、太りやすい体質は遺伝である可能性が低いといっても、いつ肥満遺伝子が活発化するのか、不安な人もいるでしょう。肥満遺伝子を抑えることは可能です。
遺伝と生活習慣の肥満への影響は、遺伝が3割で生活習慣が7割くらい影響をしています。肥満遺伝子を抑えるためには、運動が欠かせません。日常生活で自然とする運動だけでなく、それ以上に少しだけでも運動を生活に取り入れてください。
両親ともに肥満なら、子どもが肥満になる確率は80%と言われています。その原因は、同じ生活スタイルで過ごしていることが原因である可能性が高いです。

太りやすい体質のもう一つの原因は「基礎代謝量」


太りやすい体質の人は、基礎代謝量が少ないことも原因です。同じものを同じ量だけ食べても、太らない友達とかはまわりにいますか?自分とその太らない友達の違いは、「基礎代謝量」の違いです。
基礎代謝量とは、生きている上で最低限必要なエネルギー量であり、加齢により徐々に低下していきますが、普段運動をしない人は、特に基礎代謝の低下が激しくなります。基礎代謝の低下を抑えるためにも、適度な運動は欠かせません。
まずは1ヶ月、運動を頑張ってみてください。そうすれば、今まで運動をしていた人たちと同じスタートラインに立つことができます。運動しないままダイエットをはじめても加齢により基礎代謝がさらに低下すれば、食事制限してもなかなか痩せない体になってしまいます。
今の生活の中で、ちょっとでも楽をしてしまっている部分を見つけて、少しずつ体を動かす機会を増やすように、頑張ってみてください。

おわりに

痩せにくく太りやすい体質は、結局のところ遺伝よりも生活習慣が大きな原因を占めています。
ダイエットがうまくいかないときには、なおさら他人に責任転嫁をするのではなく、自分の生活習慣を見なおして見てください。
少しずつ、生活スタイルを変えて、太りやすい体質から脱却しましょう。

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