ナノ化粧品という言葉をよく耳にするようになってしばらくたちますが、何となく肌に良さそうといった漠然としたイメージしかないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、ナノ化粧品の特徴と期待できる効果などについてご紹介していきたいと思います。
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ナノサイズの美容成分を配合した「ナノ化粧品」
ナノ化粧品とは、ナノメートルサイズまで小さくした美容成分を配合した化粧品の総称です。スキンケア用のナノ化粧品であれば、小さくした美容成分を肌になじみやすい成分で覆われたナノサイズのカプセルへと閉じ込めたものがほとんどです。
100万分の1ミリメートルが1ナノメートル
ナノとはセンチやミリと同じ長さの単位であり、1ナノメートルは100万分の1ミリの大きさを表します。身近なものでいえば、髪の毛の太さの1000分の1ミリの大きさのものが1ナノメートルです。
セラミドなどの美容成分がナノ化されている
スキンケア化粧品ではセラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンC、コエンザイムQ10など、たくさんの美容成分がナノサイズで配合されており、それぞれの役割を果たしています。
日焼け止めやファンデーションにも配合されている
スキンケア化粧品に限らず、紫外線反射材として日焼け止めに配合されている酸化チタンやファンデーションの顔料として使用されるシリカなど、日焼け止めやファンデーションにもナノ化成分が配合されています。
ナノ化粧品に期待できる効果とは?
皮膚は本来外部からの異物の侵入を防ぐためのバリアー機能が働いています。美容成分を浸透させるのも簡単ではありませんが、ナノ化成分により、従来の美容成分よりもなじみやすくさせることが可能になりました。
また、なじみやすくなったことで肌が落ち着くまでの時間が短縮できるので、朝のメイク時間の短縮も期待できます。
メイクノリと伸びがよく、長持ちする
日焼け止めの紫外線反射材をナノ化すると光を反射する効果が高まり、白浮きを防ぐことができて、粒子が小さいので伸びが良くなり、少量でも広い範囲にいきわたることが期待できます。
ファンデーションなら顔料をナノ化することで皮脂への吸着力が高まり、メイク持ちが良くなるだけではなく、しっかりフィットして肌をきれいに見せてくれます。
ナノ化成分の安全性はどのくらい?
ナノ化成分は非常に便利な一方で、粒子の小ささや水に溶けないことからナノ化成分への安全性が懸念されたことから、国内の化粧品業界団体でも、ナノ化成分の安全性について2008年頃から調査が実施されています。
現時点では人体への影響がないとされている
調査結果は定期的にリポートで公表されており、現時点ではナノサイズの化粧品原料が人体へ悪影響を及ぼすことはないという結論にまとまっています。
おわりに
一言にナノ化粧品といってもさまざまなタイプのものがあります。興味をもたれた方は、ご自身のスキンケアでのお悩みに合ったナノ化粧品を一度試して、その効果を実感してみるとよいかもしれませんね。
化粧品関連メーカーにて、化粧品に配合されるエキスの開発や薬事申請業務に従事しました。現在はフリーライターとして、美容関係の記事を執筆しています。
得意分野は肌トラブルの原因と対策方法の解説、化粧品に配合される成分の解説です。2016年に日本化粧品検定1級を取得。
大の広島カープファンで趣味は野球観戦です♪