ぽっこりおなかの上司を陰で「メタボ」と呼んでいるあなた。健康診断で「メタボ」と診断されても軽く見ていませんか?実はこのメタボ、あなたが命に関わる重大な病気の予備軍である証拠でもあるのです。
今回は、軽く見られがちなメタボについて、基礎知識から原因や予防法などをご紹介いたします。
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メタボリック症候群とは?
命に関わる重大な病気になるリスクがあるメタボ
内臓脂肪症候群(メタボリック症候群)とは、内臓の周囲に脂肪が蓄積する内臓脂肪蓄積型の肥満をもつ人が、高血圧や高血糖、脂質異常症といった動脈硬化の危険因子を、二つ以上合わせ持つ新しい疾患概念です。
従来は疾患ごとの対処療法が中心でしたが、内臓脂肪の蓄積が個々の疾患の根元原因であることが明らかになったことから、メタボであることは動脈硬化のリスクが高くなることがわかってきました。
リスクとは裏腹に軽く見られがち
生活習慣病や動脈硬化の危険性は、診断基準を満たさない限り「予備群」や「軽症」扱いになるので、診断結果で油断をしているメタボの方は少なくありません。
しかし、メタボは、さまざまな病気のリスクが高い状態であり、いつ命に関わる病気が発症してもおかしくはない状態です。メタボを解消するためにも、メタボになってしまった原因について知っておきましょう。
メタボリック症候群の原因
メタボの原因:食生活
メタボリック症候群の原因は、そのほとんどが食生活に由来すると考えられています。好きなものを好きなだけ飲み食いした食生活が、メタボの大きな原因となります。特に脂質の取り過ぎはメタボになる原因の一つ。
メタボの原因:運動不足
現代社会では、とにかく座りっぱなしの仕事が増えています。さらに歩く機会も減り、車やバスを利用する人が増えているので運動不足が進み、体内の脂肪がそのまま内臓脂肪として蓄積されていきます。
また、運動しないことで筋肉量も減り、基礎代謝量が落ちることも原因の1つです。基礎代謝は運動不足だけでなく加齢でも減少するので、若いころと同じ生活をしていると、中高年になってからメタボと診断されることが増えるのです。
メタボの原因:性別
40~70歳の男女のメタボ比率を見てみると、女性は5人に1人なのに対し、男性は2人に1人はメタボ患者かメタボ予備軍です。なぜこのような結果になるのでしょうか。それには、男性ホルモンが大きく影響しています。
男性ホルモンは内臓脂肪をためやすく、女性ホルモンは皮下脂肪をためやすいので、男性のほうがメタボになりやすいのです。また、喫煙やアルコールなどの生活習慣も内臓脂肪の原因になりますが、男性の方が飲みの場や喫煙の機会が多いため、男性は身体と環境の両方からメタボになりやすいのです。
メタボリック症候群の予防と改善
メタボの予防と改善:食生活
まずは、食生活の改善からはじめましょう。内臓脂肪は摂取したエネルギーが燃焼しきれずに余ったときに、体内に蓄積される脂肪です。高カロリーのメニューは控えて腹八分目、摂取した分のカロリーは運動することを心がけましょう。
アルコールの飲み過ぎにも要注意。お酒を飲むときに欠かせないおつまみは、少量でも濃い味付けと高カロリーであるため、ダイエットの大敵。こちらも控えめにすることを考えましょう。
メタボの予防と改善:運動の心得
健康に生きるためには、体を動かすことは避けられません。外出するときには、とにかく歩くことを心がけましょう。毎日歩くのが理想ですが、時間がとれなければ通勤・通学のときに一駅手前から歩くようにするなど、日常生活に歩くことを組みこむことを考えましょう。
身体が慣れてきたら、ランニングなどの有酸素運動にも挑戦してみてください。筋肉量を増やすことで、加齢とともに衰える基礎代謝も少しずつ回復できます。
おわりに
メタボは体の時限爆弾。膨れたおなかをさすって、「あー、食べた食べた。」って笑っている余裕はありません。
放置したまま時間がたてば、命に関わる病気と一生戦うことになる可能性もあります。元気な老後のためにも、今からできることを少しずつ実行してみましょう。
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