肌に優しい線が方法として、洗顔料を使わない水洗顔が注目を集めていますが、その効果はどれほどなのか気になりますよね。水で洗うだけなのに、本当にメイクオフができるのかなど、気になる点はいくつもあります。
今回は、水洗顔のメリット・デメリットや、水洗顔をはじめるときの注意点、水洗顔以外の肌に優しい洗顔方法などをまとめました。
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そもそも水洗顔とは?
水洗顔とは、その名の通り洗顔料を使わずに30~35℃くらいのぬるま湯だけで顔を洗う方法のこと。ぬるま湯程度の温度の水だけで洗顔するので、肌に必要な皮脂を守り、肌の本来の保湿力を取り戻すことが期待できます。そのため、ニキビなどの肌トラブルの改善を目指してチャレンジされる方も多いようです。
肌断食とは違う水洗顔
水洗顔と似た美容法として肌断食がありますが、こちらはスキンケアも一切行わないで、肌が持っている力を取り戻させようと言うもの。
どちらも引き算のスキンケアとしては共通点がありますが、水洗顔では洗顔後のスキンケアについては全くしないと言うことはありません。ただし、できるだけシンプルなケアにしたほうが良いという考え方はあるようです。
水洗顔のメリット
洗顔料には肌の汚れを落とすための界面活性剤が配合されています。この界面活性剤は汚れだけでなく肌のうるおいを保つために必要な皮脂も奪うため、肌質によっては強い乾燥を感じることもありますが、水洗顔により肌のうるおいを守ることが期待できます。
肌トラブルの改善が期待できる
皮脂が取られすぎると、肌は乾燥を防ぐためにさらに油分が必要だと考えて、皮脂をよりたくさん作り出し、肌のベタつきやニキビなどの肌トラブルを引き起こします。これがいわゆるインナードライの状態です。水洗顔で適切な皮脂量をキープすることで余分な皮脂が作られなくなり、肌トラブルの改善も期待できます。
美容代が抑えられる
洗顔料を使わないので、余分な費用がかからず経済的です。良い洗顔料はその分お値段も張るので、コストカットできるのはうれしいポイント。
水洗顔のデメリット
メリットの多い水洗顔ですが、水洗顔に特有のデメリットもあります。
皮脂汚れが酸化して肌にダメージを与える
皮脂汚れやファンデーションの油分は、放置しておくと酸化されて過酸化脂質という活性酸素の一種に変化してしまいます。この過酸化脂質は活性酸素の中でも特に反応性が高く、放置すると周囲の肌細胞にダメージを与えて肌の老化を進める要因にもなります。
肌質によっては皮脂トラブルが起こる可能性がある
水洗顔では皮脂を取り除くことができないということは、肌には皮脂が蓄積し続けると言うことです。皮脂が多く残るようになると、角栓による毛穴の広がりや、毛穴が詰まってニキビの原因になることもあります。特にオイリー肌の方は注意が必要です。
メイクをしている人には向かない
クレンジングを使わなければメイク汚れは落とすことができないので、普段お化粧をしている方は水洗顔だけで済ますとメイク汚れが残り、肌荒れの原因ともなります。
また、日焼け止めもウォータープルーフのものは専用のクレンジング剤が必要なので、注意しましょう。どうしてもチャレンジしたい場合はお休みの日にやってみると良いですね。
水洗顔をはじめる場合は徐々に肌を慣らそう
肌環境を良くしたいからと、朝晩の洗顔をいきなり水洗顔にするのはかえって大きな負担の原因になります。ポイントを押さえて、徐々に切り替えることが重要です。
いきなり完全に水洗顔にするのは危険
必要以上に洗浄力の強い洗顔料を使用することは肌にとって害になりますが、洗浄力がほぼない水だけで洗顔を続けることも、肌にとって良いことばかりではないからです。
水洗顔は徐々に取り入れていくのがおすすめ
水洗顔をはじめてみたいときは、まずは休日の朝だけ、そして大丈夫そうなら朝の洗顔に水洗顔の日を取り入れて様子を見てみる、というように、少しずつ水洗顔の頻度を増やしていくのが良いでしょう。
肌の状態が悪化してきたら、その時点で水洗顔はいったん中止して、適切なケアをするようにしましょう。
水洗顔だけじゃない!肌に優しいおすすめ洗顔法
肌ダメージの軽減が期待できる水洗顔ですが、水洗顔以外にも肌に優しい洗顔方法はいくつかあります。おすすめの洗顔方法を見てみましょう。
ホットタオルを使うスチームタオル洗顔
まずご紹介するスチームタオル洗顔とは、ホットタオルを使った洗顔方法。ヘアメイクアップアーティストの山本浩未さんが考案した洗顔料を使わないタオル洗顔で、NHKの情報番組「あさイチ」で紹介されたこともあります(2018年10月22日放送)。
筆者も肌の乾燥がひどい時に朝の洗顔に取り入れていましたが、乾燥が防げて肌がぽかぽかと温まり、化粧のノリも良くなったように感じました。また、肌トラブルなどもなく過ごすことができましたよ。
スチームタオル洗顔のやり方
- フェイスタオルをお湯で温め、広げた状態で40~60秒間顔に乗せて肌を温めます。これを2回繰り返します。
- 2回目の温めが終わったらそのタオルで目元、口元、鼻筋など顔全体をざっと拭きます。
- タオルを三角形に折り、耳の周りを強めに拭きます。
- 首からデコルテにかけてリンパを流すように拭いて完了です。
夜はクレンジングをなじませた後に、朝の洗顔と同様にスチームタオルで温めてふき取りましょう。
水洗顔の前におすすめのマイルドな洗顔料
市販の洗顔料は石油系界面活性剤を配合しているものが多いのですが、洗浄力が強いので肌の乾燥を引き起こす可能性も高くなります。水洗顔はこの界面活性剤の刺激から肌を守るのが目的。そこでおすすめしたいのがアミノ酸系の界面活性剤配合の洗顔料。
アミノ酸系の界面活性剤は低刺激で洗浄力も弱いので、肌への負担も最小限に抑えることができますよ。
全成分表示のところに「~グルタミン酸、アラニン、グリシン」と書かれていれば、アミノ酸系の界面活性剤配合の印です。
牛乳石鹸 カウブランド 無添加泡の洗顔料
牛乳石鹸といえば、コスパが良く肌に優しい固形石鹸を、洗顔用として愛用する赤箱女子が話題になっていますよね。こちらの無添加泡洗顔料は、植物性アミノ酸系洗浄成分配合で、優しい洗い上がりですし、ヒト型セラミドも配合されていて肌のうるおいを優しく守ってくれます。
また、アレルギーを引き起こす可能性のある着色料、香料、防腐剤、品質安定剤に加えて鉱物油とアルコールもカットした無添加処方となっています。泡タイプなので時短にもなりますし、お手ごろ価格なのもうれしいですね。
第一三共ヘルスケア ミノン アミノモイスト フェイシャルウォッシュ
ミノンの歴史は古く、1973年に化粧品アレルギーによる肌トラブルケアを目指して誕生したそうです。植物性のアミノ酸系洗浄成分配合で、肌本来のうるおいを守りながら汚れを落とし、洗顔後のつっぱり感やかさつきを防いでくれます。
味の素 JINO 薬用アミノ ウォッシングフォーム マイルド
薬用アミノ ウォッシングフォーム マイルドはアミノ酸系洗浄成分に加えて、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ジカリウム配合の洗顔料。優しい洗い上がりはもちろん、ニキビケアもできるので、肌荒れが気になる方におすすめしたい一品です。公式サイトでお試しサンプルが無料でもらえるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょう。
おわりに
洗顔は必要以上にやりすぎると肌に悪影響が出る場合もありますが、肌に蓄積した汚れをきちんと落とすことも、健やかな肌を保つためには欠かせません。
水洗顔は肌の状態と洗顔料の洗浄力の強さのバランスことが期待できますが、肌質によってはかえって肌トラブルを悪化させる可能性もあるので、肌の状態を注意深く観察しながら進めてくださいね。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
化粧品関連メーカーにて、化粧品に配合されるエキスの開発や薬事申請業務に従事しました。現在はフリーライターとして、美容関係の記事を執筆しています。
得意分野は肌トラブルの原因と対策方法の解説、化粧品に配合される成分の解説です。2016年に日本化粧品検定1級を取得。
大の広島カープファンで趣味は野球観戦です♪