冬場の乾燥した空気やエアコンに一日中さらされている肌は、きちんとお手入れをしないと、あっという間に乾燥してしまいます。肌の乾燥を防ぐ保湿ケアに欠かせないのが化粧水です。
今回は、毎日使う化粧水で肌のうるおいを保つスキンケア方法について、化粧水の選び方やおすすめアイテムも交えながら見てみます。
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肌の乾燥は百害あって一利なし!
乾燥は肌にたくさんの悪影響を及ぼします。まずは乾燥したお肌の状態やその影響について見てみましょう。
セラミドが減少して水分量が低下する
肌の乾燥は、肌に存在しているセラミドの減少からはじまります。セラミドは肌の水分を保持する役割を果たすため、保湿には欠かせない成分です。
乾燥している環境や加齢、クレンジング・洗顔のやりすぎなどでセラミドが失われると、水分を肌にとどめておくことができなくなり、乾燥しやすくなってしまうのです。
バリア機能が低下すると外部刺激に敏感になる
セラミドを主成分とする細胞間脂質は、角質層の細胞同士をくっつける接着剤のような役割を果たしています。
セラミドが減少すると細胞同士に隙間ができて肌の水分が外に逃げて乾燥が進むだけではなく、バリア機能の低下を招いて外部刺激にも弱くなってしまうのです。
ターンオーバーが滞ると肌トラブルの原因に
乾燥が進むと肌のターンオーバーが滞り、古い角質細胞が蓄積していきます。すると肌がゴワついて乾燥小ジワの原因となり、肌の透明感も失われてくすんだ印象に。古い角質が毛穴に詰まると、ニキビや毛穴の開きなど、肌トラブルの原因となってしまいます。
もちもち肌を目指すための化粧水の選び方
乾燥の悪影響から肌を守るための化粧水は、保湿効果が期待できるものを選びたいもの。肌をもちもちに整えるための化粧水選びのポイントについて見てみましょう。
セラミドなどの保湿成分を配合している化粧水
まずは肌のうるおいを取り戻すために、保水性の高い成分を配合していることが第一!さまざまな保湿成分分がありますが、最もおすすめしたいのはヒト型セラミドです。これは、体内にあるセラミドと同じ構造をしているセラミドのことで、高い保水効果が期待できます。
化粧品原料として使用されるセラミドには、ヒト型セラミドのほかにも植物由来のセラミドや合成セラミドなどがあります。ヒト型セラミドは全成分表示ではセラミドNPやセラミドEOPのように、セラミドの後にアルファベットがついた名前になっているので、チェックしてみてくださいね。
その他には、保水性が高いヒアルロン酸やプラセンタ、コラーゲン、エラスチンなどもおすすめです。肌のバリア機能のサポートをするワセリンやスクワランなどが配合されているので、刺激から肌を守ってくれるのでおすすめです。
刺激の低い化粧水
乾燥した肌はバリア機能が低下して外部からの刺激に弱くなっているので、化粧水もシンプルな処方で刺激の低いものを選ぶようにしましょう。アルコールや合成の香料や着色料、鉱物油などを含まないものが望ましいと言えます。
肌なじみの良い化粧水
ターンオーバーが乱れて古い角質がたまっていると、肌がゴワついて化粧水のノリも悪くなっている可能性が高いので、肌のなじみが良いものがおすすめ。トライアルサイズやテスターなどで肌なじみをチェックしてから本格的に使うと、より効果的です。
肌トラブルの解消には医薬部外品の化粧水
すでに肌トラブルを抱えている方は、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症成分を配合した医薬部外品の化粧水がおすすめです。これらを配合した化粧水なら、保湿だけではなく肌トラブルのケアもできるので試してみてくださいね。
肌をモチモチにする化粧水のつけ方
せっかく保湿効果の高い化粧水を買っても、正しい使い方でなければその効果は半減してしまいます。もちもち肌に近づくための化粧水のつけ方についてご紹介していきますね。
化粧水のつけ方次第でスキンケアの効果にも大きな差が!
化粧水には肌に水分を与えてキメを整える効果が期待できます。化粧水をしっかりと肌になじませることで、肌が柔らかくなめらかになり透明感が出てきますし、皮脂バランスも整い肌トラブルが起こりにくくなります。
また、美容液など次のステップで使う化粧品のノリも良くなるので、正しい化粧水を正しくつけることは日々のスキンケアでもとても大切なプロセスです。化粧水を使うときのポイントは、隅々までムラなくつけて、丁寧に押し込むことです。
化粧水を手でつけるときの方法
- 記載されている使用量を手のひらにとり、頬とおでこに置きます。両手の手のひらで顔の内側から外側に向かって化粧水を伸ばしていきます。
- 鼻のキワやまぶたのくぼみ、小鼻回りは化粧水をつけたつもりでもしっかりと付いていないことが多いので要注意!口元やほうれい線、目尻などの乾燥しやすい部分にも指の腹を使って丁寧につけていきます。
- なじませた化粧水を、肌のキメにしっかりと押し込むように手のひらで優しく押さえます。途中で手のひらが乾いてしまった場合は、化粧水を追加してあげましょう。
化粧水をコットンでつける方法
- コットンにたっぷりと化粧水を浸して、内側から外側に向かって優しく滑らせるようにして化粧水を肌全体に広げます。
- 細かい部分にもしっかりなじませて。
- 最後はタップして肌に押し込むようにすれば完了です。
コットンを使う場合も同様に、全体になじませてから細かい部分をケアして最後に肌に押し込む手順で行います。
もちもち肌を目指せ!保湿ケアにおすすめの化粧水
最後に、おすすめの化粧水をご紹介しましょう。
エトヴォス セラミドスキンケア モイスチャライジング ローション
天然由来の保湿成分POs-Ca®・ラベンダー花エキスを配合することで、細胞同士を密着させるタイトジャンクションの形成を促して水分を抱え込む肌に導いてくれる化粧水。植物プラセンタエキスやヒアルロン酸、リピジュアなどの保湿成分を配合しているほか、低刺激処方で肌に優しい使い心地です。
カネボウ ルナソル オイルインソリューション
化粧水に配合されたオイルが肌をほぐし、水分が角層のすみずみまでじんわりとなじんでもちもちの肌に。フローラル・ハーバルの香りが心も癒やしてくれる一品です。
ディセンシア つつむ ローションセラム E
美容液のようなコクがあるのになじみの良い化粧水。保湿成分をヒト型セラミドで囲んだセラミドナノスフィアカプセルが角層のすみずみまで届き、保水機能を高めてくれます。敏感肌に優しい低刺激処方で、ゆらいだ肌でも使いやすい点が魅力です。
資生堂 IHADA 薬用ローション(医薬部外品)
高精製のワセリンが肌を外部刺激から守り、乾燥でバリア機能の低下した肌をサポート。2種類の有効成分が肌荒れを防ぎ、うるおいのあるすこやかな肌に整えてくれます。テクスチャはしっとりタイプととてもしっとりタイプの2種類。お値段もお手ごろでたっぷり使えるのがうれしいですね。
まとめ
肌がもちもちになるとツヤと透明感がでて、見た目の印象もかなり変わりますし、化粧のノリも良くなっていいことだらけですよね。ほんの少し化粧水のつけ方を変えるだけでも保湿ケアの効果は違ってきますから、乾燥にお悩みの方はぜひ一度試してみてくださいね。
化粧品関連メーカーにて、化粧品に配合されるエキスの開発や薬事申請業務に従事しました。現在はフリーライターとして、美容関係の記事を執筆しています。
得意分野は肌トラブルの原因と対策方法の解説、化粧品に配合される成分の解説です。2016年に日本化粧品検定1級を取得。
大の広島カープファンで趣味は野球観戦です♪